診療科・部門のご案内

リハビリテーション技術部

ごあいさつ

リハビリテーション技術部長
和氣 良彦

当院は、脳卒中リハビリテーションを中心に実施しています。大きな特徴として、入院直後の急性期からリハビリを開始し、治療経過に応じた回復期リハビリの継続、退院後の生活支援を目的とした生活期リハビリにも力を入れています。現在、総勢50名以上の療法士が在籍し、患者さん・ご家族の退院後の生活目標の実現に向けて急性期から生活期まで切れ目ないリハビリの提供を心がけています。また、多職種連携の中心に立ち、チーム全体でのリハビリ推進にも力を入れています。

今後も、リハビリ専門職としての役割を果たすべく、患者さんやご家族の想いに寄り添い、機能回復を最大限に促し、障がいがあっても“その人らしい”、“主体的な”生活が達成されるように、日々の診療に取り組んでいきます。

リハビリテーションの種類

当院のリハビリテーションは大きく3つの種類に分かれています。
同じ疾患で入院していても、症状などによって必要なリハビリは異なります。患者さん一人ひとりの状態に合わせて、それぞれの療法を組み合わせ、機能改善を目指します。

理学療法(PT:Physical Therapy)

当院では、脳血管疾患(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血など)により、運動麻痺や動作の障害が生じた際に、医師の指示のもと症状の改善に向けて、運動療法や動作練習、必要に応じて装具を用い、身体機能の改善や歩行・日常生活動作の向上を目指します。

作業療法(OT:Occupational Therapy)

生活動作(食事や排泄など)から家事・仕事・趣味・運転など幅広い活動を「作業」と呼んでいます。脳損傷で生じやすい運動麻痺や高次脳機能障害などの改善や「作業」の自立に患者さんと共に取り組み、患者さんが生き生きとした生活を再獲得できることを目指します。

言語聴覚療法(ST:Speech Therapy)

病気や事故などによって、話す・聞く・食べることが不自由になることがあります。こうした、言葉によるコミュニケーションや嚥下に問題がある方々に対して、よりよい生活を送ることができるよう全力でサポートします。失語症(自分の伝えたい言葉が出てこない)、構音障害(呂律が回りにくい)、摂食嚥下障害(むせやすくなった)などの方に対してリハビリを行い、在宅・社会復帰を目指します。

また摂食嚥下障害のある方には、必要に応じて飲み込みの機能を評価する嚥下造影検査(VF:Videofluorography)を行います。透視化にて造影剤を混ぜたゼリーやとろみ水、蒸しパンなどを用いて飲み込みの様子を調べ、飲み込みの問題点を明らかにすることで、患者さんに合ったリハビリを提供します。

一之瀬脳神経外科病院のリハビリテーション

当院は、それぞれの病期(急性期・回復期・生活期)に合わせたリハビリテーションを提供します。

<急性期病棟>超急性期からのリハビリ

医師の指示のもと、リスク管理を徹底し、可能な限り入院当日から、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が介入し、365日体制のリハビリを実施します。早期から、座位・立位・歩行訓練、摂食・嚥下訓練、セルフケア訓練を実施し、寝たきり予防や機能改善、心理的な支援に取り組んでいます。

<回復期病棟>退院後の生活を見据えたリハビリ

1人の患者さんに対して365日、1日最大3時間の個別リハビリを実施し、在宅復帰に向けて必要となる生活機能の習得を目指します。また、介助指導やご自宅での動作確認(ご自宅に訪問し、安心安全な生活を送るために住宅改修や福祉用具の提案)を実施し、退院後の生活の不安が少しでも軽減できるよう支援を行っています。

<生活期のリハビリ>退院後も引き続きリハビリを行うことができます

当院運営の法人内に、通所リハビリ・訪問リハビリを行う事業所があります。退院後のサービス導入が決まれば、円滑にリハビリを継続することができます。

<その他>自動車運転評価・再開支援

紙面での高次脳機能検査に加え、入院されている患者さんに対しては、運転シミュレーターを用いた運転評価を行っています。回復期リハビリにおいては、患者さんの状態や能力に応じて自動車教習所と連携し実車評価(実際に車を運転する)も実施しており、総合的な運転評価と支援を行っています。

「おうちへ帰ろう」

脳卒中などの後遺症により、日常生活に介助が必要となることもあります。当院では、たとえ障がいが残っていても住み慣れたご自宅・地域で安心・安全に生活を再開できるように、“おうちへ帰ろう”を合言葉に、多職種が連携し一人一人の患者さんに合わせた対応を行うことに、特に力を入れています。リハビリスタッフはその中心に立ち、個別リハビリのみならず患者さんやご家族をサポートします。

生活目標の実現に向けた話し合い

患者さんの情報を多職種で共有し、支援の方針について話し合います。

自宅での動作確認

患者さんのご自宅を訪問し、生活環境での動作確認を行います。ケアマネージャーや福祉用具業者も同行し、住宅の改修や福祉機器の導入についてもご提案します。

ご家族への介助指導

在宅生活で必要となる介助方法や注意点などをご家族にお伝えします。

試験外出・外泊

ご自宅の環境整備や家族指導の後に試験外出(外泊)を実施し、ご自宅で安全に過ごせるかの確認を行います。

退院前カンファレンス

退院初日から安心して生活できるように、退院後に関わる介護保険サービス担当者との顔合わせと情報交換を行います。退院後、ご自宅に帰られてからも、円滑にサービスが導入できるよう支援します。

受付時間

午前:月~土曜日  8:30~11:30

午後:月~金曜日13:00~16:00

休診日
土曜午後、日曜、祝日、お盆、
年末年始
面会時間
現在面会を禁止しております