健康コラム

脳卒中シリーズ③ 脳出血

脳卒中シリーズ③ 脳出血

脳出血とは

脳出血は、細い脳の動脈が何らかの原因で突然破れることにより、脳の中で出血する病気です。脳内に出血した血液は、血腫となり脳を破壊して周囲の脳を圧迫します。さらに時間が進むと脳にむくみが生じます。このむくみがさらに脳を圧迫することで症状を悪化させます。前触れなく突然発症することが特徴で、出血の場所、出血量により症状や重症度が変わります。典型的な症状として、手足の麻痺や顔のゆがみ、話しにくい、言葉が出にくいなどの症状が現れることがあります。重篤な場合は意識障害を引き起こし、命に関わることもあります。少しずつ悪化するのではなく短時間で症状が進行するケースが多いです。

脳出血の原因

脳出血の主な原因は高血圧です。高い血圧で圧迫されている脳の血管が限界を迎え、破れて出血が起こります。また、動脈硬化も原因のひとつに挙げられます。動脈硬化によって血管がもろくなり、その結果、血管の高血圧に対する耐久力が下がり、出血を起こしやすくなってしまいます。

脳出血の予防

何よりも大事なのは、脳出血を引き起こす主な原因である高血圧を予防することです。高血圧は生活習慣病の1つであり、塩分の摂りすぎ、喫煙、過度の飲酒、運動不足、ストレス、肥満などが原因となります。これらのことに注意をしながら生活をすることが脳出血のリスクを軽減します。

脳出血の治療

脳出血の治療は、出血の場所や出血量により治療法が変わります。
① 内科的治療
脳出血が起きたら、再出血を防ぐためにまずは血圧を下げる薬(降圧剤)を投与します。また、脳出血が起こると脳がむくむため、むくみをとる「抗浮腫剤」を投与します。出血量が少ない場合にはこれらの薬を点滴で投与します。
② 外科的治療
出血が多く脳への圧迫が強い場合には手術を行います。手術には全身麻酔で開頭して血腫を取る方法(開頭血腫除去術)、内視鏡を挿入して血腫を取る方法(内視鏡的血腫除去術)などがあります。


脳出血を含む脳卒中が疑われる症状が現れたら、一刻も早く専門病院を受診することが重要です。発症後の対応が早いほど、命が助かる可能性、後遺症が軽くなる可能性が高まります。躊躇せず救急車を呼びましょう! ACT FAST(急いで行動を!!)


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